2010年9月 記事一覧

中学生の職場体験がありました。
写真の様子は、今度企画している「運動会」の競技説明です。
競技説明を忘れて中学生にムキになっているのは
副ヘルパー長(写真左)・・・・・・

Writer:田中 昇

 

秋の味覚さんま!!・・・・・・・・・・
今年は獲れないと言われていますが、シルバービレッジ西東京では
たくさん食べちゃいました。
新しく導入したバーベキューグリルで美味しく焼けました。
炭焼きのパリッとした食べごたえはなんともいえません!

宮下町若松神社例大祭・・・・・・・・・・
今年も施設前で山車を停めていただき、お囃子を見せていただきました。
「家のほうもね、この時期にお祭りなのよ。懐かしいわ」
と、泣き出す方もいらっしゃいました。
毎年有難うございます。

Writer:田中 昇

  

白寿もいるぞ!・・・・・・・・・・
今年の長寿のお祝いは11名の表彰をしました!

ひょっとこ、おかめ・・・・・・・・・
職員の出し物は見ての通りひょっとこ&おかめ。
ひょっとこは、プロですがオカメも上手でしたよ。

お昼ご飯・・・・・・・・・
いつものご飯です。
と言いたいところですが、このような食事を毎日取っていたら
長寿のお祝いも出来ないですよね。
特別だから美味しいのです!

Writer:田中 昇

*この物語はフィクションであり、物語に登場する人物・団体等
 は全て架空のものであります。

第19話 長宗我部さんの女性論ということ 

  「きゃあー主任!また室井さんが、室井さんが!」
  「ええ!またー!中村さん、どこ、どこ!」
  「こっちです、主任!」
  「あ!室井さん!ダメですよ、長宗我部さんをヘッドロックしちゃー!」

  「アイタタタタタ」
  「こりゃ、チョー、まいったか、こりゃ」
  「室井さん、離れて。―――もう、何があったんですか」
  「オーイタタタタタ」
  「ふん、例によって例じゃよ。うるさいったらありゃしない、ふん」
  「え?あ、じゃあ、またあの短歌を詠んでいたんですか」
  「そうじゃよ、まーったくうるさいったらありゃしない。なーにが、≪君恋し…≫
   だ、お前はそれしか言えんのか、アホたれ」
  「………」
  「いいじゃないですか、別に誰に迷惑かけている訳ではないんだし」
  「俺は迷惑じゃよ、聞きたくもない俳句なんか!」
  「……短歌です……」

  「な…なにをー、こいつ、口が減らんやつじゃ!」
  「アイタタタタタ」
  「室井さん!だからダメですって!んもう、室井さんも室井さんですよ、いいじゃ
   ないですか、歌を詠むくらい、そんなに怒らなくても」
  「ふん、こいつが女たらしじゃからよ」
  「え?どうしてです?」
  「こいつは、米田のばあさんと付き合っているにもかかわらずだ、まーだ、留守さん
   をあきらめきれん。いいか、チョー!二股かけよう、なんて男の風上にもおけん」
  「そ、そうなんですか……長宗我部さん…」
  「い、いえ、私はただ、自分の気持ちを正直に女性に伝えているだけです」
  「………」

  「これは罪ですか、高村主任さん。女性に愛を伝えることは罪なんでしょうか」
  「い…いえ…そんなことは…」
   「齢(よわい)を重ねても、女性を好きになることは罪悪なんでしょうか、あの
   トルストイもそんなことを言いましたか?」
  「え?ト、トルト……スイ?」

  「トルストイです。例え副腎ホルモンが減少したとしても、私という、こころが
   それを超越しているんですよ、そして愛が生まれるんです!」
  「え…ええ…」
  「な?こいつ、おかしいだろ」
  「モーパッサンの≪ 女の一生 ≫を読みましたか?」
  「モー…パスタ…?」
  「モーパッサンです!」

  「い、いえ…あ、ははは、私は本が苦手で…はは」
  「ダメです!」
  「え?」
  「ダメですよ、それじゃー!女でこの世に生まれながら、くっー!嘆かわしい!」
  「は、はあ…」
  「な?段々腹が立つじゃろ、この男には」
  「石川さゆりですよ!」
  「へ?」
  「石川さゆりです!知ってますか!」

  「は、はあ…知っていますけど…な、なんか唐突すぎて…」
  「なんだこいつ、また訳の分からんことを言い始めたぞ」
  「♪隠しきれーないー移り香がー、いつしかあなーたにー、浸みーついたー♪」
  「今度は歌いだした!」
  「♪誰かに盗らーれるー、くーらいならー♪はい!」
  「え?」
  「主任さん、この次!」
  「え…ええと…」
  「♪あなたをころーしてーいいーですーかー♪でしょ!」
  「は…はあ…」
  「こいつ、結局自分で歌いきりやがった」
  「≪ 天城越え ≫です!」

  「え、ええ、それは知っていますが…」
  「女の情念を歌っています」
  「そ、そのようですね…」
  「情念はありますか?」
  「じょ…情念というのは…どうも私には…」
  「私にはあります!」
  「お、女の情念が…ですか…」
  「あるというか、分かるんですよ、私には」
  「は…はあ…」
  「主任さん、こんなバカと関わるだけ時間のムダじゃよ、ほれ、もう送迎の時間
   じゃろに、準備せんでいいのか」
  「あ、そ、そうですね、準備に行かないと。長宗我部さん、楽しいお話しをありがと」
  「訓練されておるねー、さすが主任さんになると。あんたのほうがよっぽど偉いぞ」
  「高村主任さん!まだです、まだですよ、これからが核心なんですよ!」
  「これ、チョー。お前みたいなのに付き合っている暇はないんだって、主任さんは」
  「ここからなんですよ、留守さんも米田さんも、私に恋焦がれる理由は!」
  「は?お、お前、なんちゅう解釈してるんだ、おめでたい奴だ…」
  「あ、あははは、長宗我部さん、有難うございました。また続きは来週聞かせて
  下さいね。とてもためになりました」
  「高村主任さん、独身でしょ。なぜか分かりますか?」
  「え?」
  「主任さん、チョーにヘッドロックしていいなら、いつでも合図をくれ」
  「一体なぜか?ご自分で問いかけたことありますか?」
  「と、とくには…」
  「でしょ!だから今もって独り身なのです!」
  「は、はあ…」
  「いつでもいいぞ、ヘッドロックする準備はできてるぞ」
  「その答えは、私が知っています」
  「あ、いえ、私はただ単純にまだ独りのほうが楽だからと、それだけなんですけど…」
  「違います!」
  「へ?」
  「私には分かります。その答えは!」
  「いつでもいいぞ、やるか主任さん?」
  「その答えは、実はですね!」
   パチ(高村主任のウインク)
  「こりゃーチョー!」

  「あ!アイタタタタタタ!アイタタタタタ!」
  「さ、送迎の準備に行ってこよっ」

文字の美

2010年9月24日(金) | こちら在宅福祉部です!

一筆がきを50年続けたご利用者様の作品です!
とても奥が深く、墨の付けた量や心理状態などで変わり
二度と同じ作品は出来ないそうです。

Writer:中井 紫鶴